中秋の名月と秋の七草 byあっちゃん先生こと久保庭敦男氏

こんにちは、みなさん。   おもしろ!ふしぎ?実験隊です。
昨日は、せっかくの満月だったのに、台風で、それどころじゃなかったんじゃないかな?
あっちゃん先生こと、久保庭敦男さんより、中秋の名月と秋の七草について記事のアップがありました。もちろん、満月だけでなくて、今日のお月さまだっていいのです、
あっちゃん先生のお話を読んで、また空を眺めてみてください。
画像・文:あっちゃん先生こと久保庭敦男氏。クリックすると画像は大きくなります。
line.jpg
2012年9月30日は、今年の中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)の日でした。
名前の通り、秋の中頃に見られる美しい月のことです。残念ながら今年はちょうど台風17号が夕方から東日本を直撃して、月が見える天気ではありませんでした。(関東では夜中過ぎに晴れて、強風でしたが見ることはできました。)
cp0.jpg
秋空は曇りや雨のことが多く、台風の季節でもあります。でも、良く晴れると空がとても青々として美しいことに気づけるでしょう。夏よりもずっと水分の少ない空気、ホコリが立ちにくい地面、そして時々台風の雨が空のよごれをすっかり洗い流してくれるので、透明ですっきりした空になりやすいのです。
そんな夜に名月の日が重なれば、他のどの季節よりも美しい月を楽しむことができそうですね。秋の夕方、月に見立てた丸い団子やサトイモをお供えして、収穫をお祝いし、名月を楽しむことを「お月見」といいます。
あっちゃん先生が小さかった頃は「お月見どろぼう」というこどもたちの遊びがありました。お月見の日に近所をまわり、縁側にお供えしてあるお団子をこっそりと食べ歩くのです。もちろん大人たちはそのことを知っています。それどころか、こどもたちにたくさんお供えをとられたお家ほど幸せがやってくる、とされていましたので、栗や梨など秋の食べ物やお菓子も一緒に置いてくれました。なんだか西洋のハロウィンに似ていますが、ちゃんと日本に伝わるこどもの遊びです。
p1c.jpg
月はもちろんどんな形でも美しいと感じられますが、昔の人は「満月」が一番良いと考えました。だから、中秋の名月と言ったらまん丸の月のことです。月の見えない日(新月)から数えるとちょうど15日目の夜になるため、「十五夜の月」という呼び方もありますね。
中秋の名月は古い暦で8月15日ですが、今の暦になおすと数え方が毎年ずれますから、「9月8日から10月7日のどこか」になります。つまり名月の日は毎年違います。さらに、天文学としてきちんと計算した満月の日から1、2日ずれることがあります。下は今年から5年間の名月の日と、満月の日です。
 2012年9月30日(満月は9月30日)
 2013年9月19日(満月は9月19日)
 2014年9月 8日(満月は9月 9日)
 2015年9月27日(満月は9月28日)
 2016年9月15日(満月は9月17日)
p2c.jpg
名月は10月になることもありますよ。今年と来年は中秋の名月と満月が一緒ですから、丸いお月さまをそのまま楽しめそうです。でも細かい話しをすると、実は満月の日がまん丸とは限りません。その日の午前中に満月がやってきてしまうと、月が昇る頃には満月を少し過ぎてしまうからです。上写真は7年ほど前、1年越しに名月を比べた写真です。どちらも写真に書いてある日が中秋の名月で、しかもどちらも満月の日なのですが、2005年のほうは右側が少し欠けていますね。月までの距離も違うので、見かけの大きさも少し違います
名月の決まりごとは、昔からの習わしとしてこうなっているだけです。みなさんがきれいだと思う秋のお月さまを見つけるのがいちばんいいとあっちゃん先生は思います。いつもとほとんど変わらないお月さまだけれど、美しいから見上げてしまう、そして、そんな美しさに気付ける心を持っていることが大切だと思います。
p3c.jpg
春の七草」ということばがあります。正月過ぎ、まだ野菜が少ない時期に生えている7種類の野草をおかゆにして、野菜不足にならないように工夫した、昔から伝わる知恵です。
実は「秋の七草」もあります。秋の七草は食べ物ではなく、野山のすてきな草花を七つ集めたものです。今から1300年ほど前に、山上憶良(やまのうえのおくら)さんという人が美しい秋の野花をうたった歌(短歌と言います)がはじまりと言われます。
 くず、はぎ、ききょう、おみなえし、おばな、なでしこ、ふじばかま
聞いたことがある花の名前はあるでしょうか?「なでしこ」は女子サッカーで有名になりましたね。「くず」はくず湯やくず餅という食べ物の原料になり、空き地などに生えています。「はぎ」はちょっとした山や公園で見かけるでしょう。「おばな」はススキのことです。「おみなえし」「ききょう」「ふじばかま」は自然のなかで見かけることがほとんどなくなり、絶滅(ぜつめつ)が心配されています。人間が自然をこわしてしまったせいです。ほんの100年前まで私たちのまわりでふつうに秋をかざってくれた草花がなくなってしまう・・・みなさんはどう感じますか?
p4c.jpg
秋の七草は夏の始めから秋の終わりのどこかの時期に咲きます。七草をお月見の団子と一緒にお供えできればステキですが、お月見の日が毎年変わってしまうので、草花の時期にうまく合わないことが多いですね。植物は天気によっても育ちが変わりますから、地球温暖化(ちきゅうおんだんか)も心配です。ずっと安心して美しい秋をむかえるにはどうしたらいいか、考えてみましょう。
中秋の名月やお月見という文化のなかにも、星空、暦、お天気、植物、そして地球の科学がいっぱい。興味を持って、深く深く調べてみてください。
line.jpg
KUBOさんの大好きな、筑波実験植物園には、秋の七草・春の七草が育てられているところがあります。昔は、こういった植物は、ふつうに生えていたのでしょうね。
お空や草花に、目をやってみようね。

コメントを残す

WordPress.com で次のようなサイトをデザイン
始めてみよう