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チャック袋の絵が消える実験:全反射

よくあるこんな実験。
下画像 
左:左のチャック袋に絵(線画)を書いて、それに沿うように紙に絵を描いて
中:その絵をチャック袋に入れて
右:水に挿入

斜め上の方から見ます。

するとこんな感じで、

水につかった部分の、チャック袋の中の紙に描いた部分が消えます。
絵は違うけど、こんな感じにも。


斜め上から見ると、いい感じですね。
スタバのカップなどでもできますよ。音入れているので、音消しでどうぞ。

このスタバのカップは、2層になっていて、カップとカップの間に、機関車の絵が入っているものです。
こんなのでもありです。画像をクリックすると大きくなります。

上左画像では、
左のものが水あり。右は水なしです。ペコちゃんのチョコ。
右は、チョコボールの箱。

こういった現象は、全反射といわれます。
チャック袋に入った絵を描いた紙と同じように、
上右では、チョコボールの箱は、透明なフィルムに覆われていています。
水につかった部分のチョコボールの箱の絵は、見えなくなっています。
鏡のようになって、青いドロロが映り込んだようになっています。
これまでの画像は、すべて水の中に入った部分の、
チャック袋やフィルムの向こうの、絵やお菓子の箱の絵が消えたように感じます。
上左のペコちゃんのチョコも、チョコが透明な容器に入っています。

これってどうなっているのかな?
ってことを以前、お友達の実験の様子も一緒に、アップしてたのだけど、画像などがリンク切れになったので、
以前執筆した手作り実験工作室の原稿をもとに、改めてアップします。


まずは、水槽の金魚の話から進めていきます。

■光はどう進んでいるのか

 よくある「全反射」の例は、「水槽を下から見上げたら金魚が上に写っている」という現象です。

 空気中では、光はまっすぐに進みます。

 では、次の図のような「全反射」の例の場合、金魚からの光は、どのように男の子に届いているのでしょうか。

金魚からの光は、どう届いているのか

 金魚がいるのは、「水中」です。つまり、「水中からの光」が空気中にいる男の子に届いています。

 光が水中から空気中に進むときの様子は、次の図の左のように、車輪の動きにたとえられることがあります。

 水中では進みにくい車輪も、空気中に出ると進みやすくなります。

 人間も水中では歩く速度が遅くなりますが、空気中ではそれより早くなります。

 同じように、図中①の「車輪の左側」は、空気中に早く出るので先に速くなり、全体として右に曲がるのです。

 まとめると、光は違う物質に進入するとき、速度が変わるので、進む方向が曲がります(屈折、反射)。

 また、図の右のように、光が水中から水面に出るときは、光の一部は屈折し、残りは反射します。

(この図では、大ざっぱに解説しています)。

水中から空気中に光が出るときの、方向の変化
図:2007年7月Newton:光とは何か?参照

 また、以下の図では、左端の光から順に「入射角」が大きくなっています。

 「入射角」が小さい場合は、ほとんどの光は「透過光」になり、「反射光」はごくわずかです。

 「入射角」が大きくなるにつれて「反射光」の割合が大きくなり、逆に「透過光」の割合が小さくなります。

 そして、「入射角」が「約48 度」より大きいと、②のように「透過光」はなくなり、「反射光」だけになります。

 すべての光が反射するのです。これが「全反射」です。

「透過光」と「反射光」の関係性

 人間は、光はまっすぐ進んでくると思っているため、光が来る方向に物体があると認識します。

 そのため、水中の金魚は、③の位置にいるように認識するのです。

■「お菓子の箱」や「チャック袋の中の絵」が消える理由

 では、「お菓子の箱」や「チャック袋の中の絵」が全反射で消えたように感じる理由を考えてみましょう。

 先ほどの「金魚」の原理が分かれば、とても簡単です。

 「金魚」の作図を、90度回転してみてください。

先ほどの図を90度回転すると、「お菓子の箱」の状況も見えてくる

 「お菓子の箱」は、「フィルム」でおおわれています。

 そのため、「お菓子の箱」と「水」の間には「空気の層」が出来ていて、水中からの光は、その「空気の層」があるために「全反射」を起こします(斜め上から見た場合です)。

 上の図のように、「お菓子の箱」の前に置いた「ドロロ:人形」は、水面とともに箱に写りこんで、まるで「鏡」のように見えているのです。

 このように、フィルムの間の「薄い空気の層」のようなところでも、全反射は起こりえます。

 次の写真は、撥水効果をしたトレー(左)としていないトレー(右)を、水の中に入れたものです。

「撥水効果が高い」ということは、トレーの表面に空気がまとわりついているということです。

そのため、トレーと水の間に「空気の層」ができ、「水中」では、キラキラ輝いて見えます。

撥水効果のある、スイムウエアーも、水中では、上右の画像のように見えます。

 また、次の写真は、「クロロウバイの枝」を水に入れたものです。

 枝が水をはじいて、「全反射」している様子が分かります。

枝の周りに空気の層が出来ている

  本当に「全反射=鏡」なのか

 「全反射」の現象では、『キラキラして、鏡のようです』という表現がよく見受けられます。

 でも、ほんとうに「鏡」のようになっているのでしょうか。

 「鏡」は、ほとんどの光を跳ね返すことができます。

 それであれば、いままでの解説にあった、「全反射」で見えているものは、いったい何なのでしょうか。

 きっと、どこかが映り込んでいるのです。

 「クロロウバイの枝」もキラキラしていますが、よく見ると銀色で「鏡」というわけではありません。

 おそらく、周りの「白いカップ」が映り込んでいるのでしょうが、もしカップが赤い色だったら赤くなるのでしょうか。

 では、どのように「鏡のよう」に映り込んでいるのか、ラボしてみましょう。

【用意するもの】

・四角い透明容器(2個、ダイソーなど)

・容器の底と同じ大きさの格子が書かれた紙(なければ適当な格子を描く)

・絵がついたコースター(1個)

ラボで使うもの

 このラボでは、丸いカップではなく、「四角い透明容器」を使っています。

 これは、「面」で考えることができ、光の道筋が観察しやすいからです。


[1]容器をそれぞれ格子の上に置き、ひとつの容器に半分ほど水を入れて、斜め上から観察する。

 下左の写真は、 左は「水が入ってないカップ」、右は「水が入っているカップ」です。

斜め上から見ると、

上右図において、
「水が入ったカップ」では②の近くの「黒丸マーク」からの光は、屈折して向きが変わる光③もあれば、全反射して側面から出ることができず、向きが変わる光④もあります。

 人間は、光はまっすぐ進んできていると感じるので、向きが変わったときは変わった先のほう(白丸)に、対象のものがあるように思います。

 だから、上左画像の右のように、点線の先に □ や × マークがあると感じるのです。

 もう少しよく見てみましょう。

 水がない左の容器に写り込んだ「×マーク」は「反射光」ですが、ある程度、容器の向こう側に「透過光」として出ていっています。

 そのため、そのぶんだけ「×マーク」は薄く見えづらく感じます。

 水がある右の容器に写りこんだ「×マーク」は、「全反射」による光です。

 「全反射」なので、容器の向こう側にいく「透過光」はありません。

 つまり、「×マーク」からの容器に当たった光がすべて届くので、明るくクリアに感じるのです。

 これが、「全反射」で届いた光が、『キラキラして、鏡のようです』と表現される理由でしょう。

[2]水を入れた容器を、絵が着いたコースターの上に置く

 次の写真のようになります。いろいろな部分が映り込んでいます。

水を入れた容器を、コースターの上に置いた様子

 ちなみに、容器を指で持ち上げると、その指が見えたり見えなかったりすることがあります。

 見える人は指がしっとりしている人、見えない人は指が乾燥している人です。

 この理由が分かるでしょうか。

 答は、指が乾燥している人は、容器と指の間に「空気の層」ができて、指からの光が全反射のために見えないのです。

 ぜひ、実際にラボして、いろいろな方向から観察してみてください。
補足:今回は、チャック袋やフィルムでの屈折などは、説明を簡単にするために、端折っています。


もしかして、チャック袋の中の絵からの光はどのような道筋を通っているんだろう?目に届いていないのかな?と思った方はいらっしゃいませんか?
おそらく、チャック袋の中の絵からの光は、屈折しながら、目に届いているのだと思います。
でも、空気と水の境界面で、屈折もするし反射もしているので、元の光よりも減衰しているはずです。
だから、全反射して目に届く他の部分からの光のほうが強くなり、絵からの光は、感じにくくなっているのかもしれません。

今回の流れは、以前執筆出版させていただいた、
『手作り実験工作室』
の原稿の一つです。
自分で実験できるように、また、実験できなくても、画像で楽しんでいただけるようにと思い、執筆いたしました。
こちら ショップ(キット購入サイト) の下の方で
https://hmslab1.jimdofree.com/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%97-%E3%82%AD%E3%83%83%E3%83%88%E8%B3%BC%E5%85%A5%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%88/

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